【長屋門】
・建築年代:天保2年(1831)。国指定重要文化財。
・全長25m、幅5mにも及ぶ巨大な長屋門で門入り口の左右には、“馬つなぎ”と思われる三角形の石が等間隔にが並びます。
・門構えは総欅造り。門扉は欅(けやき)の一枚板で、門柱と「八双金具」で支えられています。
・両側の東西蔵は、供出米を保管していたのもと思われます。
・軒が深い作りは、蔵前での荷下ろしなどの作業用スペースと考えられます。
・蔵の内壁の白漆喰(しっくい)仕上げの真壁で、米俵などで壁が傷まないよう、内壁全体に 斜め報告に板が矢羽状に張り詰められています。
・小屋組は天井は高く、太い丸太が5重に組まれた重厚な造りとなっています。
【向蔵】
・建築年代:天保4年(1833)。国指定重要文化財
※長屋門から2年後に完成
・土蔵作りの2階建て、主に宝物類を納めており、吉田家の蔵の中でも最も格式の高い上質な造りとなっています。
【新蔵】
・建築年代:天保4年(1833)。国指定重要文化財
※向蔵と同時期に建設
・木造2階建て。1階の壁はねずみ漆喰、2階は白漆喰仕上げ。
“ねずみ漆喰”とは漆喰に灰を混ぜたもの。徐々に水分が抜け色が薄くなる。
・主に農具類を納めていおり、壁にかけられている梯子なども当時のものです。
【道具蔵】
・建築年代:慶応3年(1867)。国指定重要文化財。
・木造2階建て。壁は下見板張り仕上げ。主に建具や醤油醸造の道具、
日常品などを納めていました。比較的簡素な造りですが、外観は向蔵とともに、
長屋門全体の景観を構成する重要な要素となっています。